平成26年度教区研修会

平成26年8月29日久留米市ホテルニュープラザに於いて、平成26年度教区研修会が執り行なわれました。雨が強く降る日でしたが82名もの参加者がおり、この研修会の関心の高さがうかがえました。


定刻になり、宗務所長の甘井亮淳御導師の元、法楽のお勤めがありました。会場中に般若心経がこだまし、宝号では祖師伝教大師の御名が響き渡りました。途中では御詠歌の奉納もあり伝教大師鑽仰和讃が唱えられ、参加者全員で唱えました。


法楽の後、甘井所長より「本日は足下の悪い中、またお施餓鬼やお盆でお疲れの中、これほどの方にお集まりいただきまして誠にありがとうございます。雨が多く全く夏らしさを感じなかった今年の夏ですが、広島や四国等では豪雨の被害も出ています。この九州は今のところそれらしい災害には見舞われませんでした。本当にこの九州という所は有り難い場所であり感謝しているところです。さて、本日は素晴らしい講師の先生方にお越し下さっております。研修時間がまるまる一日と長丁場ですが、どうぞ皆さんたくさんの知識を詰め込んでお帰り下さい。私も頑張ります」と挨拶されていた。


第1講は人権啓発研修は 〜多くの人々の力で「人権と共生の21世紀」を実現しよう〜 という演題で、フォークシンガーでありエッセイストのむかい治英氏よりギター片手に講演いただきました。むかい氏の講義はさながらコンサートのようでした。春に舞う落ち葉もあるよ。若い芽をつけ落ちてゆけ♪と語りながら、その後に歌って行くそのスタイルは会場の心を一つにし参加者全員がその歌に、その話に聞き入っていた。また、皆になじみのあるシャボン玉や、ゾウさん等の民謡も題材に使い、分かりやすく、子供にも伝わりやすい内容で我々にも講演いたきました。


第2講は「挑戦する心」と題して、メキシコオリンピック銀メダリストの君原健二氏より講演をいただきました。福岡出身である君原氏はメキシコ五輪では銀メダル、ボストンマラソン優勝と、日本のマラソン界を牽引してきた第一人者であり、32歳で一線を退いた後も50回以上の大会で全て完走。今は第120回ボストンマラソンの完走を目指しトレーニングしているという未だに現役な君原氏。自分が少年の頃に偶然に駅伝の選手に選ばれた事から、マラソン選手になって行く過程を話し、記録を求めて行くとどんどん苦しくなりプレッシャーになって行く事や、その心の持ち方一つでプレッシャーから楽しむ心、挑戦する心に変わって行く様を実体験を元にお話いただきました。


第3講は東日本大震災後の活動と課題と題して、実際に被災された中尊寺真珠院副住職の菅野師をはじめ、東日本大震災被災地へ何回もボランティア活動を行って来た前天台仏教青年連盟代表の高倉聖法師、また九州西教区から防災士の資格を取り研修を重ねて来た大善寺法嗣の甘井良憲師の3名による講義が行われた。講義と言うよりは実際に起こった災害を元に、何が必要であるか。実際にボランティアをしていく上でどのような事が出来、それが重要なのかをスライドを用いてたくさん話し合い、今後の災害時に役立てて行く為に長い時間質疑応答が行われ、参加者の関心の高さ、防災士の重要さを確認されていた。


最後の講評では甘井所長より「どの講義も大事な言葉が入っていました。皆さんは、それぞれ自坊に持ち帰りうまく消化してこれからの法務に役立てていただきたい。また、最後の防災士のお話は今後必要になってくる事と思います。この講義を聞いて皆様も意識を高めて行ければ。と思います」と今回の研修会がこれから実になって行く事を願われていた。