家庭の守り三寳荒神尊
御本尊
三寳大荒神尊昭和五年頃寄贈作者不詳
寺宝
一、善光寺分身如来(秘佛)平成八年信州善光寺に於て開眼・一、金剛界大日如来小竹地方四国霊場第六十一番札所香苑寺本尊作者不詳・一、千手観世音菩薩中国伝来作者不詳・一、文殊菩薩平成十五年寄贈作者不詳
年中行事
毎月二十八日、月例縁日・二月節分会開運厄除護摩供法要・三月春季彼岸会中日法要・七月先祖水子供養・大般若転読善光寺分身如来御開扉法要・八月孟蘭盆会法要・九月秋季彼岸会中日法要秋季護摩供祈願大法要・十二月除夜年越護摩供法要
縁起
傳教大師最澄上人が、比叡山に根本中堂を建立した時、毒蛇が多く障害をもたらしたので、九州の盲僧玄清法印が琵琶を弾奏し地神経を読誦し祈願したところ退散せしめ建立を容易ならしめたという故事が伝承されている。この玄清法印を始祖とする盲僧の伝統を継承しているのが当寺です。玄清法印以後の法脈相伝については詳らかではないが、江戸時代後期、九州地方の盲僧の多くは京都青蓮院門跡の配下となり明治期を迎えている。明治初期は、盲官廃止の影響を受け盲僧廃止という受難の後、成就院(九州北部)常楽院(九州南部)の二法流に分かれて再帰属することになった。当寺は、清順法印の時、昭和十年頃現在地に本堂を建立、清善僧正の時、平成二年御徳霊園を開設、平成八年信州(長野)善光寺より善光寺分身如来を勧請安置した。三宝荒神尊は、家庭の守り神として台所に祭祀されており、檀信徒各家を廻檀して家内安全等の御祈願をすることが、当寺の教化の主体となっている。
交通アクセス
JR新飯塚駅より車で十五分JR直方駅より車で十五分JR小竹駅より徒歩で十五分・御徳霊園鞍手郡小竹町大字御徳四〇七―八実相寺本堂より約三キロメートル
住職の閑話
悉有仏性草木成仏瓦礫成仏
生命あるもの全てが仏となることができるとは良く耳にされるでしょうが、生命のない瓦礫が仏になるとはどういうことでしょうか、それは全てのものに仏となる性質があるということに帰結するのです。本当は全てのものが仏そのものなのです。問題なのは、そのことに気が付かない私達なのです。現代物理学では、この世界が百三十七億年前、十のマイナス三十四乗センチメートルの極小に端を発して、ビッグバンという出発点から始まったことを理論と実証で証明しています。世界が始ってから今まで失くなってしまったものはないそうです。私達の世界は全て共通の基盤に立っているのです。この世界を、この自然のありようを私達の心で認識する時、全てのものが活き活きして何物にも変えがたきすばらしきものとなります。このすばらしき世界を皆さんとともに喜びましょう。